建築と一体で設計され、建築の一部として組み込まれる家具のことを、造作家具(ぞうさくかぐ)または造り付け家具(つくりつけかぐ)と呼びます。(これに対して、家具屋さんなどで売っているような、あらかじめ形状が決まっているものは既製家具です。)造作家具は、製作する前に必ず現場の寸法取りをし、その空間条件に合ったものを作業場で製作します。(写真は作業場での製作状況です。)造作家具の利点は、使い手が求める固有の機能を計画できるだけでなく、建築空間と一体となったデザインが可能な点です。しかし、コストの問題で既製家具を使う場合もあります。その場合でも、できる限り機能的で空間に合った家具を選択することが大切だと考えます。山形の家具職人さんは、全国的に見てもレベルが高いのではないでしょうか。職人魂のある家具職人さんたちと、いろいろ議論しながらものを造っていくというプロセスは、とても楽しく、「ものづくり」の原点に触れることができます。